「情報を集めた後、どのように結論を導くか」という判断のプロセスを表すのが、「思考(T)」と「感情(F)」です。ここでも、一般的な言葉のイメージによる大きな誤解があります。

思考(T)を指向する人は、対象から距離を置き、論理的・客観的な基準を用いて結論を導こうとします 。問題の原因と結果を分析し、誰に対しても「公平」な原理原則を見出そうとするため、時に毅然とした印象を与えます 。

感情(F)を指向する人は、当事者と同じ立場に立ち、自分や他者の「価値観」や「気持ち」を考慮に入れて結論を導こうとします 。その決定が人々にどう影響するか、調和が保たれるかを大切にするため、親しみやすい印象を与えます 。

ここで重要なのは、Tだから「冷酷なロボット」というわけでも、Fだから「感情的で論理が破綻している」というわけでもないということです。Tの人にも深い愛情はありますし、Fの人も組織のために極めて合理的な判断を下します。ただ、決断を下す際の「一番大切にしたいものさし」が異なるだけなのです。

■ 人事担当者のためのAction

この指向の違いは、フィードバックの受け取り方に顕著に表れます。

Tタイプの社員を褒めたり指導したりする際は、「何がどう良かったのか(改善すべきか)」を論理的に、ピンポイントで伝えることが効果的です 。 一方、Fタイプの社員には、まず「チームのために頑張ってくれたこと」や「存在そのもの」を認め、気持ちに寄り添った上で具体的なフィードバックを行うと、スムーズに受け入れてもらえます 。相手の「判断のものさし」に合わせたコミュニケーションを意識してみてください。