仕事中、「で、具体的なデータはあるの?」と事実を求める上司と、「もっと将来のビジョンを語りましょうよ」と可能性を語る部下が、噛み合わずにイライラしている場面を見たことはありませんか?
これは、情報を取り入れる際の「感覚(S)」と「直観(N)」の指向の違いから生じる、典型的なすれ違いです。
感覚(S)を指向する人は、五感を使って「いま、実際に起きている事実」を正確に取り入れることを好みます 。現実的で、地に足がついており、具体的なデータや過去の経験を信頼します 。物事を理解する際も、ステップ・バイ・ステップで一つずつ積み上げていくことを好みます 。
直観(N)を指向する人は、事実そのものよりも、その背後にある「関係性」や「パターン」、「これからの可能性」に注目して情報を取り入れます 。想像力豊かで、新しいアイデアやビジョンを描くことを好み、物事の全体像(森)をパッと把握しようとします 。
MBTIのセッションで同じ絵を見ても、Sタイプの人は「何色で、何がいくつ描かれているか」を正確に描写し、Nタイプの人は「全体から受ける印象」や「その絵が持つ意味」を独特な表現で語る、という明確な違いが現れます 。
■ 人事担当者のためのAction
SタイプとNタイプのすれ違いは、「見ている世界が全く違う」ことに起因します。
Sタイプの部下に新しいプロジェクトを任せる際は、「大風呂敷なビジョン」だけでなく、「具体的な手順や過去の類似事例」を提示すると安心感を持って進められます。逆に、Nタイプの部下に仕事を依頼する際は、細かいマニュアルで縛るよりも、「最終的に実現したい大きなゴール(意味)」を共有し、やり方のプロセスはある程度任せた方が力を発揮します。
