第4部の最後は、1on1面談などで欠かせない「フィードバックと褒め方」についてです。 「部下を褒めて伸ばそう」と意識しているマネージャーは多いですが、良かれと思ってかけた言葉が、相手には全く響いていないことがあります。これは、結論を導く機能である「思考(T)」と「感情(F)」の違いが大きく影響しています。
思考(T)タイプの部下は、自分の行動の結果を客観的な基準で評価されることを好みます。そのため、「君が出したこのデータ分析によって、コスト削減の筋道が立った。素晴らしい成果だ」と、アウトプット(成果・結果)を論理的に正当に評価してもらうことで納得し、モチベーションが上がります 。
一方、感情(F)タイプの部下は、自分や他者にとっての価値観や調和を重んじます。そのため、論理的な成果だけをピンポイントで褒められるよりも、「君がチームの空気を良くしてくれたおかげで乗り切れた。いてくれて本当に助かったよ」と、存在そのものを認められたり、プロセスにおける感情的な繋がりを承認されたりすることで深く心が満たされます 。
■ 人事担当者のためのAction
「自分が言われて嬉しい褒め言葉」が、必ずしも「部下が言われて嬉しい褒め言葉」とは限りません。
Tタイプのマネージャーは、Fタイプの部下に対して「照れくさくても、存在への感謝(ありがとう)を言葉にして伝える」ことを意識してみてください。逆にFタイプのマネージャーは、Tタイプの部下に対して「感情論だけでなく、何がどう組織の役に立ったのかを論理的に評価する」ことを心がけましょう。 相手の「判断のものさし」に合わせた言葉を選ぶことで、モチベーション管理の精度は劇的に向上します。
次回からは最終となる第5部です。キャリアの壁や倫理的な注意点など、これからの時代にMBTIをどう活かしていくかの総括に入ります。
