第4部からは、MBTIのタイプダイナミクスの知識を、実際のビジネス現場や組織課題にどう活かすかという「組織開発とマネジメント」の視点に踏み込みます。

プロジェクトチームを立ち上げるとき、人事担当者やマネージャーは「気の合う似たもの同士」を集めるべきでしょうか。それとも「全く違うタイプ」を混ぜるべきでしょうか。

MBTIの観点から言えば、似たタイプが集まったチームは、コミュニケーションのスピードが非常に速く、阿吽の呼吸で仕事が進むという心地よさがあります。同じ優先順位で物事を見るため、合意形成もスムーズです。しかし、そこには大きな落とし穴があります。それは「チーム全員が同じ死角(盲点)を持ってしまう」ということです。

人間は同じプロセスを経て問題解決をしようとしますが、タイプによってエネルギーの配分が異なるため、どうしても特定の視点に滞留しがちになります 。似たもの同士のチームは、誰も気づかないまま重大なリスクを見落としてしまう危険性を孕んでいるのです。

一方、バラバラのタイプが集まったチームは、最初はどうしても摩擦が生じます。「なぜそんな細かいことばかり気にするのか」「なぜそんな夢みたいなことばかり言うのか」と対立することもあるでしょう。しかし、自分が最もエネルギーや注意を向けていない機能を指向している他者を理解することは、自分があえて使っていない機能を開拓する手助けになります

■ 人事担当者のためのAction

イノベーションを生み出し、リスクを回避できる最強のチームは、お互いの違いを「厄介なもの」ではなく「自分たちの死角を補ってくれる貴重な視点」として尊重し合える「バラバラのチーム」です。

チーム編成の際は、能力やスキルの多様性だけでなく、「認知の多様性(タイプの違い)」も意識してみてください。そして、違う意見が出たときには「それは私たちの死角を教えてくれているのだ」と翻訳してあげるのが、人事やリーダーの重要な役割です。