第3部の最後は、J(判断的態度)とP(知覚的態度)がもたらすダイナミクスの不思議についてです。

たとえば、同じ「内向(I)」と「直観(N)」と「思考(T)」を持つ、INTJタイプとINTPタイプがいたとします。最初の3文字が同じなのだから、とても似た性格に見えると思いますよね?

しかし実際には、この2つのタイプは周囲に全く異なる印象を与えます。 その秘密が「JとP」にあります。JとPは、その人が「外の世界に対して、判断機能(TかF)と知覚機能(SかN)のどちらを使っているか」を示す道しるべの役割を果たしています。

INTJ(最後の文字がJ)の人は、外の世界に対して判断機能である思考(T)を見せます。そのため、周囲からは「論理的で、決断力があり、計画的で毅然とした人」に見えます。 一方、INTP(最後の文字がP)の人は、外の世界に対して知覚機能である直観(N)を見せます。そのため、周囲からは「状況に柔軟に適応し、常に新しい可能性を探求している人」に見えます。

このように、最後の1文字が違うだけで、心のエネルギーの配分(ダイナミクス)が変わり、表面に現れるコミュニケーションスタイルやリーダーシップの形が大きく変わってくるのです。

■ 人事担当者のためのAction

「Jだから几帳面」「Pだからルーズ」といった表面的なレッテル貼りは、タイプ論を誤用する典型例です。JとPは能力の差ではなく、外界への接し方のスタイルの違いに過ぎません。

同じような内面を持っていても、外への表現方法が異なるだけだという力学を知ることで、ステレオタイプな評価を防ぎ、より深く個人の本質(モチベーションの源泉)に寄り添ったマネジメントが可能になります。

次回からは第4部として、これらのタイプの知識を「チームビルディング」や「組織課題の解決」にどう具体的に応用していくのかを探っていきます。