このコラムは全12回の連載シリーズ「こころの利き手に気づくMBTI入門」の第6回です。
自分を知り、他者とよりよく働くために、MBTIを正しく・実践的に学んでいきましょう。
1. 「感覚(S)/直観(N)」は“どこを見るか”のクセ
MBTIの2番目の指標「感覚/直観」は、どんな情報に注目しやすいかを示します。
- 感覚(S)…今見えている事実・データ・経験に目が向く
- 直観(N)…見えないつながり・可能性・全体像に目が向く
どちらが優れているということはありません。 「地図を読むのが得意か、地図を描くのが得意か」の違いのようなものです。
2. 感覚(S)は“リアル重視”、直観(N)は“ひらめき重視”
たとえば、新しいプロジェクトの提案を受けたとき――
- Sの人は:「実現可能性ある?データは?過去に似た事例ある?」
- Nの人は:「おもしろそう!これが当たれば未来が変わるかも」
この反応の違い、実は**「情報の取り方」の違い**なんです。
3. コミュニケーションでもズレやすいポイント
Sの人は具体的で現実的な言葉を好み、 Nの人は抽象的でイメージ重視の話し方をすることが多いです。
たとえば:
- S:「次のミーティングは10分前に集まりましょう」
- N:「雰囲気が整ったら自然と集まればいいと思う」
どっちが正しい/間違いではなく、伝え方に“得意”と“クセ”があるだけ。
4. チームで活かすには?
Sタイプが得意な「現実の正確な把握」 Nタイプが得意な「未来の構想やアイデア展開」
この両方がそろうことで、チームは地に足のついた創造性を発揮できます。
- Sが「今どこにいるか」を見て、
- Nが「これからどこに向かうか」を描く。
そんな役割分担ができたら最強です!
次回はこちら → 第7回:「思考/感情」を深掘り! MBTI的“判断のクセ”とその活かし方
次回は「思考(T)/感情(F)」について掘り下げていきます。 判断や意思決定にどういう軸を置くか? チームで起こるすれ違いのヒントにもなります。
参考サイト・文献
- 日本MBTI協会公式サイト
- JPPジャパン:MBTIを用いた人材開発
- MBTI Manual: A Guide to the Development and Use of the Myers-Briggs Type Indicator (CAPT)
※このコラムはMBTI認定ユーザー 川路隆志(株式会社えんのした代表取締役)による執筆です。