職場で「どうしてもあの人とは合わない」「あの人のやり方を見ているとイライラする」と感じる相手はいないでしょうか。 実はその「苦手な相手」こそが、自分の心を成長させてくれる最大のキーパーソンになり得ます。
MBTIのタイプダイナミクスを学んでいくと、自分が最もエネルギーや注意を向けていない機能を、まるで自分のメインエンジン(主機能)のように自然に使って生きている人たちがいることに気づきます。
例えば、事実や論理(SやT)を優先して生きてきた人にとって、直観や感情(NやF)を優先して生きている人の言動は、最初は理解不能で、時には自分のやり方を否定されているようにすら感じるかもしれません。
しかし、自分が最もエネルギーを注いでいない機能を指向している他者を深く理解しようとすることは、単に人間関係を円滑にする(他者理解)だけにとどまりません。それは同時に、自分自身の内側に眠っている「あえて使ってこなかった機能」を開拓し、個人的な発達を促すことに直結するのです 。
真のダイバーシティ&インクルージョン(D&I)とは、単に属性の違う人を集めることではなく、こうした「認知の多様性」を組織の力に変えていくことです。
■ 人事担当者のためのAction
社内で人間関係の対立やコンフリクトが起きたとき、どちらが正しいかをジャッジするのではなく、「お互いがどの機能(ものさし)を大切にしてぶつかっているのか」を紐解くサポートをしてください。
「相手のあの行動は、自分に欠けている視点を補ってくれているのだ」と気づくことができれば、苦手な相手は厄介者から、自分の成長を促す「師」へと変わります。
